うれしはずかしプレママ日記


決戦は水曜日

母子共に安全な出産が一番良いのは決まってる。でもエイプリールフールに出産はやっぱり嫌だ。
ということで、今朝の健診で、どうせ促進剤で産むのなら、金曜日(エイプリールフール)まで待たずに今産みたい、とリクエスト。
モニタールームで、胎児の心動と動きのチェックしている最中、今日の担当 Rose が陣痛材の功罪について延々と語る。
そりゃぁ自然分娩が一番良いけど陣痛は来ないし、何よりもエイプリールフールは嫌だ、とカッコたる念を伝えると、しぶしぶドクターのところへ連れて行ってくれた。
ちなみに、この時点では既に Birth Centre ではなく Public の管轄に。破水後24時間以内の自然分娩でないから。

Birth Centre の Midwife である Rose は「もう少し待てば陣痛が来ると思うんですけど。とにかく促進剤を打ってまで産まなくてもいいと思うんですが・・・」と、あくまで促進剤出産に否定的。
その隣でドクターは自然分娩を訴える Rose なんて見ない振り&聞こえない振りで「OK!OK!じゃ、ベッドが空き次第午後にね♪」なんて軽いノリ。
直感的にこの二人は何かと対立している模様。旦那もそれを感じ取ったようで、敵対する二人の様子に噴出すのをこらえられないといった感じだった。

で、ベッドが空くまでまた自宅待機。さっさと帰途へつく。帰りに Safeway に寄ってスイカを買ったけど古くて食べられなかった。
今思えば、後々の大変な思いはその腐ったスイカのせいだったんだろうなぁ。
出産時には、体力をつけるためにしっかり食べる派と、陣痛時に気分が悪くならないよう(吐き気に苦しむこともあるので)小食派がある。
私的には後者かなぁと思いつつも、何も食べないのはヤバイと思っていた。
しかし、その腐ったスイカのせいで食欲後退→陣痛→何も食べないまま出産→脱水症状→高熱→体力なし、という大変な目にあったのだ。
誕生日のプレゼントはスイカがいい♪というくらいスイカ マニアだったワタシが、これを機にスイカ離れしたのは言うまでもない。
教訓、陣痛が始まる前にはしっかり食べてから出産に臨むべし。

スイカを食べ損なったワタシはいつもながらネットをサーフしてたのだけど、ちょうど大型変圧器が伝言ネットに載っていたので早速コンタクト。
数日前に日本から届いた加湿器が、同梱の簡易変圧器で成仏してしまったので、大型のが欲しかったのだ。なんてグッドタイミング!
しかし、今から取りに行くわけにも行かないので、午後から出産なので後日取りにうかがいたいんですが・・・と言うと取り置きしてくれるとのこと。

鈍い陣痛

で、昼過ぎになるというのに、ベッドが空いたという電話は一向にかかってこない。
旦那が病院に確認の電話を入れるも、ただ待てと言われるばかり。
その時ワタシは早起きしたせいもあって、ちょっと眠くなってきたので、ベッドに横たわっていた。
すると、生理痛に似た鈍い痛みをお腹に感じた。
陣痛は誰でも分かる、と本に書いてあったので、まさかこれが陣通なわけないよなぁ・・・と、ここ最近多い腹痛だと思って寝ていた。
しばらくすると、この痛みが定期的に来ているのに気づいた。そして、寝ていられないほどの痛みになってきたけど、それでもそれが陣痛だとは思わなかった、、、なんて鈍いワタシ。
陣痛がきたら分かるって言うけど、まさかこれが陣痛?と疑問に思い、アナログの腕時計を見ながらノートに痛みが来る間隔を記していった。
14時前に始めて、これ以上待ったら歩けないという18時過ぎまで記録を続けた。
実は、旦那にその間何度も病院に電話して部屋の空きをチェックしてもらったのだが、ものすごい混みようらしく、何度もまだ来るなと言われたらしい。
さすがに6時過ぎてワタシの引きつる顔を見た旦那が、まだ来るなと言われたにも関わらず、直接出向けば何とかなるかも?と強硬手段に出た。
まるっきりオージー的感覚だが、さすがにこればっかりはどうにもならなかった、、、本当に部屋が空いてなかったらしい。今日は満月?
結局ワタシは車椅子に乗ったまま廊下で待たされることになったのだ。
1時間くらい車椅子の上でウンウン唸った頃、やっと空いた部屋に通された。

床にシーツと布団を敷いて貰い、そこになだれこむように横たわった。
Midwives が陣痛の間隔を計るが、思ったより進んでないらしく、なにやらブツブツいっているのが聞こえてきた。
「彼女、まだ陣痛の間隔が長いし、自宅に帰してもいいんじゃないかしら?」
「でも熱があるみたい。もう少し様子を見てみましょう。」
この時の会話をききながら、「こんなに苦しいのにいまさら家に帰れだと?ふざけるなー!ヾ(*`Д´*)ノ」と微力ながらも思ったのを覚えている。

ワタシは陣痛に苦しむ産婦らしくなく、じっと歯を食いしばって耐えるタイプ。
痛みに任せて大声を上げる=痛みをアピールするタイプではない。まぁ何も食べてなかったので大声出せるほど体力はなかった。
しかし、それが裏目に出たせいで、Midwives たちにワタシはまだまだ序の口だと思われたらしい。
しかしさすがに38度の熱のある産婦を帰宅させるわけにはいかず、とりあえず、ホッ。。。
脱水なので左手首に管を刺され、ベッドの上へ移動した。

20時ごろやっとドクターがやってきて、子宮口チェック。
その時陣痛は5分間隔。しかしなんと既に9cmオープンだったのだ。
Midwives たちは「あらー、もうすぐ生まれるわぁ!」と感嘆の声を上げて喜んでくれたけど、ワタシの心の中では「さっきはまだまだだから家に帰えろって言ってたくせにぃ」と疑心的だった。
教訓、出産は十人十色。陣痛の間隔と子宮口の開き具合だって皆違うのだ。← Midwives 心して臨んでくれ。

最悪な分娩第2期

しかしそれからが長かった。。。
最終的に生まれたのが23:50だから4時間近くも最悪な分娩第2期を過ごしたことになる。
Midwives には「あと1時間で生まれるわ」とか「あと20分もすれば出てくるわ」と勇気付けられたが、心の中では「とっくに20分経っただろーっ?ウソつきっっっ!」だった。
どうせ水中出産は出来ないのだからと Epidural を懇願したのだが、Epidural は打ってから効いてくるまで2時間かかるから今打ってももう遅いとのこと。
Midwives は、ほとんど10cm全開の状態が4時間近く続くなんて思わなかったのだろうけど、、、
なので、Epidural を何度も懇願したのだけどそのたびに「あと20分で出てくるから」と言われ、結局麻酔ナシで分娩第2期を乗り切ったのだ。
と言うものの、実は笑気ガスは経験した。どうにもこうにも役に立たないガスである。痛みを紛らわすというよりは、乱れがちな呼吸を整えるためにあるものである。
ワタシは前述の通り、痛みに萎縮するタイプなので、痛みがあるときは息を止めてしまう。
陣痛が来るたびに Midwives は「はい吸って〜、吐いて〜、また吸って〜、吐いて〜」と悠長なことをリクエストするので、「全然効かない。息が苦しいからはずして」と何度も懇願したが、最後まで外してもらえなかった。
教訓、笑気ガスは百害あって一利なし。全然笑えない。

陣痛がきたり遠のいたり、とにかく長かった。
何度も Midwives の「あと20分で生まれるから」に淡い期待をし、そして裏切られ、体力は消耗しきっていた。
旦那が額の汗をぬぐってくれたり、背中をさすってくれたりしたけど、全然役に立たなかった。逆にウザかったかも。←ゴメン旦那
はっきり言って、立会い出産と言うのは麻酔か何かで痛みも少なく、意識がきちんとしている時にありがたいものだと思う。

時計も23時を回ると、「引っ張り出してくれぇ〜」という気が強くなってきた。
Midwives は陣痛の痛みがあるときに、その痛みにまぎれてプッシュしろと言うのだけど、私には出来ない。
だから、痛いときはイキめないんだってばっ!
半分ヤケになって陣痛のないときに踏ん張ったら「あら?今陣痛きてる?今じゃないのよ」と言われた。
気づいたらいつの間にかドクターが来てて、「頭が見えてきたよ、もう一押しで出てくるよ」とのこと。Midwives の「あと20分」に騙され続けてきたけど、ドクターに頭が見えると具体的に言われてヤル気復活。
しかし体力がなかった。何度も押してるつもりだけど、赤ちゃんの頭が出たり入ったりで埒が明かない。
旦那も、赤ちゃんの頭が出たり消えたりを目の前にして何度も引っ張り出したくなる衝動に駆られたと言う。
この状態が20分くらい続いたところで、出たり入ったりの赤ちゃんの安全が気になってきた。
Midwives もこの状態があと10分続いたら赤ちゃんが危ないから、器具で引っ張るしかないと話しているのが聞こえる。
ヤバイ!ワタシも苦しいけど、赤ちゃんも出るに出れなくて苦しいんだ!と最後の力を振り絞ってプッシュ。
するとズルッという間隔と共に歓声が上がった。

おぎゃーっ!

赤ちゃんはすぐには泣かなかった。Midwife が赤ちゃんの口の中にスポイトのようなものを突っ込んで、なにやら取り出している。
やっとつっかえていた異物がなくなったところで「おぎゃーっ!」(≧▽≦)(≧▽≦)(≧▽≦)
旦那がへその緒を切っていると、「まぁーっ、ものすごい太い緒ね。頑丈だわー。」と赤ちゃんを取り上げてくれた Midwife の Michelle が言うのが聞こえた。
ワタシ、後は放心状態。
熱のせいで頭はボーっとしてるし、14時からの陣痛で体力を使い切ってしまった私には、胸元に置かれた赤ちゃんを感動的に抱きしめることも出来ず、ただ撫でるだけが精一杯。
しばらく抱っこしていたけど、感動より疲労の方が大きかった。
それからしばらくしてプラセンタを取り出す分娩第3期があった。
一目見て、グロイ、、、こんなんもって帰る人いるっていうけど嘘だぁ、、、その見た目はまるで巨大なレバー、しかも血まみれ。

そして旦那が赤ちゃんを抱っこしている間、最後の力みで避けたであろう部分を縫合してもらった。
縫合の間中、ドクターは「こりゃぁひどい、本当にひどい。」と繰り返してワタシの不安を煽った。
旦那にも見せて「ほらこんなところまで避けとる。な、ひどいじゃろー。」と見せ物にされていた。コノヤロー!ヽ(`Д´#)ノ
おまけに Birth Plan には、溶ける糸ではなくて普通の糸で縫って欲しいと書いていたのに、案の定溶ける糸で縫合された。
先輩ママから「解ける糸は皮膚に吸収されるときに収縮するから痛いのよ。抜糸のときは痛くても普通の糸の方が何倍もマシ。」と教えてもらってたのに、、、
そういえば、Birth Plan にも会陰切開をお願いしといたはずなのに!と旦那に詰め寄ると、Midwives に「避けないこともあるからあえて切らなかった」と言われて黙認したとのこと。
ええ、ええ、おかげさまで「こりゃぁひどい、本当にひどい」事態になりましたよ。もぅっ、ここでも役に立たなかった旦那。

縫合が終わり落ち着いた頃、どこからか「ンバッ、ンバッ」という音が聞こえる。
女性がリップを塗ったあとに唇を合わせて「ンマッ」とするのを超ボリュームアップした感じ。
ワタシはてっきり旦那が赤ちゃんをあやしてるもんだと思っていた。
しかしその音の主は赤ちゃん本人。おっぱいを欲しいがために「ンバッ、ンバッ」していたらしい。
ちなみに、そのおっぱいが大好きな赤ちゃん、その後も母乳一筋で、1歳を過ぎた今も完母である。
そして、2歳過ぎまで
_  ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
 ⊂彡

分娩室に家族3人になってしばらく経った頃、Birth Centre 側の部屋が空いてるからと、個室をあてがってもらった。
その時、日付が変わって、既に夜中の3時。
個室にあるシャワー室で、「オシッコが出るまで出てきちゃダメよ」と Midwife に言われ、20分以上シャワーを浴びていたら立ちくらんでしまった。
脱水症状のワタシに、そんなすぐにおしっこ出るわけないじゃん。
で、殺人現場のような血の量が落ち着いた頃、持ってきた旦那のシャツに着替えてベッドに横になった。
しかしすぐに隣の部屋から野獣のような叫び(出産間近の妊婦の叫び)が聞こえて眠ることは出来なかった。。。
ちなみに、翌朝オシッコが出たのだが、うぅ〜、染みて痛い〜っ!

初めての朝

朝8時ごろ、隣の雄たけびも止んだところで朝食をとった。
メニューはオーツ麦のおかゆ。俄然食欲がわいてきたのでこんなもんじゃ全然足りず、旦那に1階の売店でサンドウィッチを買ってきてもらう。でも全然足りない。
この頃から母乳製造機と化した私の食欲はとどまることがなかった。
産後6ヶ月間ずっと体重が減らなかったのもこの食欲のせいだと思う。しかし、その後特に何もしていないが、妊娠前の体重に戻ったのでヨシ♪
ケースに入った赤ちゃんを見ると旦那似。鼻筋の通ったイイ顔だ♪←親バカ
顔はまだふやけてクシュクシュしてる。
そしてこんなに小さな生まれたての赤ちゃんにも爪はあって、顔中が爪あとでひどいことになっていたのであわててミトンをつけた。
かぐや姫のように、Bunny Rug でくるまれた赤ちゃんは身動きできないようで、泣きもせずじっとしていた。
生まれたてなのに髪の毛フサフサだぁ☆
ちなみに、アジア系 DNA の強い子は髪の毛フサフサ〜。逆に Caucasian (白人) の DNA の強い子は、1歳過ぎるくらいまで髪が薄いです。女の子なのに、ツルツルっていうのも珍しくないです。

朝起きてすぐ Midwife が赤ちゃんの身体測定をするから待機しろと言ったまま帰ってこない。
昼になるというのに、別の機関から来た耳の検査の人以外誰も来ない。
オムツ替えなくてもいいのかな〜?とか気になったけど、身体測定をするまでは何もしないようにいわれていたので、そのままに。
Midwife の Rose が先輩らしき Midwife とやってきて、ビタミンK となにやらの注射を打つ。
赤ちゃんは注射を刺されても泣きもしないので Rose がビックリしてた。
おぃおぃ Midwife がビックリするなよー、my ベィビィが神経とか感覚のない病気じゃないんかと心配になるじゃないかーーーっ。
で、その後かわるがわる Midwife が顔を出して「出産どうだった〜?」ときいて回るので、何度も同じことを答えた。

・・・日本の実家に電話報告し、デジカメで写真を撮り、昨日回したビデオカメラをチェックしたり、、、で夕方になった。
そして Midwife の Rose がやってきて「何で何もしてないの?」と言う。
・・・はぁ?何もするなって言うから何もせずに待ってたんですけど?(ムカッ)
赤ちゃんのオムツは黒いウンチでいっぱい。なのに、1日放っておいたなんて・・・と Rose に責められる。
でも、Midwives が出たり入ったりで、人によって言うことが違うので旦那がキレてしまった。
旦那「何もするなって言うから何もしなかったんじゃないか!Midwives にきいても確認するから待ってと言われ、そのまま待ちぼうけ。どうせーっちゅうねん?」
Rose「常識で考えて、赤ちゃんの汚れたオムツを放っておくなんて考えられないわっ!」
旦那「常識も何も、今回初めての子供なんだ。だから Midwife を頼りにしてるのに、言うこと違うわ、放ったらかされるわで全然あてにならない。どうなってるんだ?」
Rose「みんな忙しいのよっ!」
Rose の言い分、違う(正しくない)と思う、、、でも、昨日からの出産ラッシュで Midwives も色々混乱&トラブルがあったらしい。
昨日は満月じゃなかったし、やっぱ、エイプリールフール前の駆け込み出産だったのかな?

で、ひととおり身体検査と初めての沐浴、授乳を済ませたころ、Rose が昨日出産だった別の部屋のイスラム系の家族を愚痴りだした。
宗教的なものだと思うけど、男尊女卑のある国出身らしく、旦那さんが奥さんを家畜のように扱うのがひどかった、、、とか。
そんなん、うちらに話されても・・・と思ったけど、Midwives の仕事も大変なのね、と旦那とうなずきあった。
初めての沐浴に気持ちよさそうな赤ちゃん。その後もお風呂大好きな子で、いまだに1日何度もで風呂に入りたがる。
Rose に正しい姿勢での授乳の仕方を教えてもらい、ついつい赤ちゃんを覗き込んでしまいがちな悪い姿勢を注意された。
Rose「ほらほら、そんなに赤ちゃん見てると首が痛くなるわよ。」
ワタシ「でも、赤ちゃんを見ていたくて・・・。」
Rose「これから飽きるほど見れるんだから、そんなにのめりこまないのっ。」
ワタシ「ハーイ」
ちなみに、Rose は40代くらいの3人の子持ちママである。
こうして気が付くと早18時。昼は味のないカレーピラフで、夕飯は何か思い出せないくらいどうでもいいものだった。

産後20時間で退院

そして20時。退院の手続きを済ませ、病院を後にした。
避けたところが痛いのに、旦那は赤ちゃんの入ったカプセルを持ってスースー歩く。ま、待ってくれぇ。。。
外はちょっと肌寒い。相変わらず緊急受付にはたくさんの人がいた。
はじめは産後24時間で退院だなんて・・・と思ったけど、実は家の方が落ち着ける。ま、病気じゃないんだしね。
明日は Health Care Nurse が退院後チェックに来てくれるし、このシステムも悪くないかも。

(2005/03/30)